UP ディアパソン No132 オーバーホール ③
ディアパソンNo132
今度は内部機構、アクションの修理を進めていきます!!
このアクションも接着剤がきれているようで(ユリア樹脂かは不明・・・ニカワかも)
ウィペンのヒール部分が剥がれていたり、フレンジ(アクションの可動の軸となる部分)が接ぎ木の部分で割れていたりしました。
やり方としては、このアクションを丸ごと新しいものに交換するという方法もあるのですが、ディアパソンは今は無いメーカーなので、新品となると他社の既製品ということになります。動作はするのですが、微妙な寸法が変化する可能性がありますし、特注で作るとなるとまた費用がかかり、お客さんの負担にも・・・
アクションを見ると、バットスキンなどはとても質の良いもの(滑らか)が使用されており、使えるものもありますので、今回はこのアクションを修理、整備して使用することにしました!!
もう完了している修理なのですが、今振り返ったら結構大変でした💦
ザーッと行った作業を列挙していきます
・バットフレンジセンターピン交換
・バットフェルト交換
・ハンマー交換⇒アベル社製ハンマー
・ブライドルテープ交換
・バットスプリング交換
・フレンジコード交換
・ウィペンヒールの再接着
・ウイペンヒールクロスの貼替
・ウイペンフレンジセンターピン交換
・ジャックスプリング交換
・ジャックフレンジセンターピン交換
・ダンパーヒールクロス交換
・ダンパーフェルト交換
・ダンパースプリング交換
・ダンパーフレンジ交換
その他、細かいフェルトやクロスを交換しています
あと、地味に時間がかかるのが各パーツの汚れを落とす作業でブラシやヤスリで削って綺麗にします。
け、結構作業しましたね・・・こういう作業を88キー(ダンパーは別)分繰り返してきたと思うと、よく頑張りました(自分)
ですが、動作も問題なく、しっかした修理ができたので、安心して客様にお返しできると思います。
写真です
古いハンマー
元のハンマーを外していきます。今回はヘッドだけを交換。シャンクの先端の処理が成功のカギです!しっかりニカワを落とし、コレットでつぶして硬さを調整します
植え込みの作業です。いつも緊張します
ヒールが外れています
接着!!ここはボンドで
スプリングコードも切れてないですが劣化が進んでウイるのd交換します。スプリングは折れてます
作業前のアクション。
ジャックスプリングもキレイに取り、処理します
フレンジの方さを調整
ブライドルテープを交換します。ここが綺麗だと気持ちいですよね♪
熱を加えて、シャンク抜きを使うとうまく外れます。
ダンパースブリングも曲がっています。交換!!
スプリングは自作しています
ダンパーフェルトも交換!!